コロナ対策の特別定額給付金10万円の申請書類が届いていませんが、オンラインで申請できるので早速きのう申請を済ませました。
申請をしながら、「借金まみれの国の財政が、こんな大盤振る舞いをして本当に大丈夫なのか?・・・」と、ふと心配になりました。
ハイパーインフレはともかく、スーパーインフレの可能性はあり得る
東日本大震災の復興特別税はいつまで徴収されるのかご存知ですか。
2013年から開始され、2037年までの25年間です。あと17年もあります。
今回のコロナ緊急経済対策の108兆円のうち、48兆円が国の支出です。もちろんすべて借金です。
1100兆円という世界最悪の赤字財政の日本が、今回のコロナ対策でさらに財政の先食いをし、将来の日本は大丈夫なのか・・・本当に心配になります。
人口が減り続け、GDPも下がる日本経済では、到底返済できない莫大な借金を抱えています。
利息は払うけど、元金を返すこと自体をすでに想定していない状況です。
赤字国債を発行し続ける政府、それを買い続ける日銀
政府は歯止めを失った暴走機関車のように借金をし続け、日銀が借金を肩代わりし、お札を刷りまくるという悪循環。
こんな政策をいつまで続けられるのか、誰がそのツケを負わされるのか。
これほどお金がダブついているのに、インフレにならないのは国民がお金を使わないからです。
逆にお金がないのに借金を繰り返し、利息を払うためにさらに借金をしているのが政府です。
バブル時代のように、みんなが借金をしてまで一斉にお金を使いだしたら、あっという間にすさまじいインフレ状態になります。
終戦後のようなハイパーインフレ(極超インフレ)に陥ることはないにしても、数十パーセントの幅で物価が上昇する『スーパーインフレ(超インフレ・私の造語)』状態に、いつなってもおかしくない状況です。
ハイパーインフレのように貯金が紙クズ同然になることはないにしても、大幅な物価上昇の時代になれば、給与所得のない年金生活者の生活は一変する厳しい時代になるでしょう。
本当に日銀がつぶれることはないの?
ギリシャ危機(ギリシャ財政破綻)の際に、同じ財政赤字の日本は、外国人でなく日本国民が国債を持っているので破綻の心配はないと言われました。
国が1100兆円の借金をしていても、貸しているのが国民だから破綻しないという論理です。
つまり国がいくら借金しようが、最後は国民に借金を棒引きしてもらえば済むという考えです。
でもいくら貸し手が国民だからと言って、日銀は債務超過に陥っても、本当に破綻しないのでしょうか。
国の赤字を国民が肩代わりできるのでしょうか。
バブル崩壊後30年が経ち、インフレを忘れてしまった日本
30代以下の人は、戦後からバブル時代まで続いた長いインフレ時代(高度成長時代)を知りません。
インフレは物価上昇にともない給料も上がるので働く現役世代にとっては問題はないですが、決まった額の年金で生活する者にとっては暮らしづらい時代です。
シニアにとっては物価が上昇しない今のデフレ時代は、生活が安定している時代です。
でもインフレ時代に変わり、最も都合がよくなるのが、借金まみれの政府です。
インフレで物価が上がり貨幣価値が10分の1になれば、1100兆円の借金も110兆円に減ります。
借金の多い政府にとって、スーパーインフレはとても好都合な赤字解消策なのです。
では誰が損をするのか。それは資産で食いつなぐ年金生活者です。
景気循環では、デフレの後はインフレになる!?
ハイパーインフレでお札が紙切れになるよりは、年金を減らされたり、資産に新たに課税される方がまだましです。
日本経済がスーパーインフレに陥らないためには、財産課税強化もやむを得ない選択なのかもしれません。
富裕層やシニア層を中心にお金を吸い上げる方法です。
マイナンバー制度導入で個人資産は把握しやすくなり、また2024年度の新紙幣切り替えで「タンス預金のあぶり出し」もできます。
キャッシュレス時代に何故お札を変えるのか?
その理由は偽造防止というより、現金あぶり出しの方が理屈に合います。
タンス預金の多い方は新紙幣移行前に、現金を他の資産に替えておいた方がよいのかもしれません。
年金生活者にとって都合のよいデフレ時代の終焉
デフレが続き、モノの値段が上がらなかったこの30年は、年金生活者にとって生活しやすい時代でした。
バブル崩壊後の失われた30年といわれますが、シニアの私たちにとっては決して悪い時代ではなかったかもしれません。
ある意味では安定した、平和で幸せな時代でした。
東日本大震災以後の自然災害の増加、地球温暖化による社会の変化、そしてコロナ危機、今後時代は大きく変わろうとしています。
年金生活者には厳しいインフレ時代の到来
今後、急激なインフレになっても生活に困らないようにするには、どうすればよいのでしょうか。
最も困るのが、既に退職した年金生活者です。
物価は上がるのに、もらえる金額はそれほど増えないという事態になります。
また、貯金があてにならなくなります。
1,000円が100円の価値しかなくなったら、仮に1億円の貯金があったとしても1,000万円に目減りしてしまいます。
では、どうしたら良いでしょうか。
アフターコロナ時代を生き抜く(まとめ)
戦後生まれで、経済成長の恩恵を受け生きてきた私ですが、ここ10年の天変地異と環境の変化は、大きな時代の変わり目を感じます。
今回のコロナ危機は、その意識をさらに強めることになりました。
1、シニアと云えども働けるうちはスキルを磨き、働き口を見つける。
仕事に就ければ、インフレでも物価に見合った給与を得ることができます。
2、預貯金一辺倒を避け、インフレに強い(物価に合わせて上昇する)株式や不動産、外貨などに資産を分散させる。
ただし、株式、不動産、外貨もすべてリスクをともないます。資産運用に正解はありません。
3、老後の生活資金の目途が立ったら、余分な資産の有効活用を考える。
例えば、非課税制度を使ってお孫さんへ教育資金として贈与したり、税制の優遇措置を利用し寄付金を増やしたり、いまお金が必要な若い世代に使ってもらいましょう。
4、自分で貯めたお金は自分で使い切る。
コロナが収まるだろう来年以降、夫婦で海外旅行に出かけるなど、もっとお金を使い社会に還元しましょう。
死んだらお金は使えません。どうなるか分からない時代、今のうちにやりたいことはやっておきましょう。
お金は利用されてはじめて価値があります。