最近、何をつくっていいか分からない
最近、うつわをつくっていてもあまり楽しくありません。次に何をつくろうかと、ワクワクしなくなりました。
カップやお皿、花瓶など一通りのうつわはつくれるようになりましたが、何かマンネリ化している感じです。
陶芸を初めて何年か経つと、そう感じるときがやってきます。
それは、階段の踊り場みたいな状態で、いくら陶芸に集中しようと思っても、集中できません。
気分転換に他の趣味をやってみるのもひとつの手です。
私の場合、一つの趣味に集中できるのは3年が限度なので、その趣味を続けるためにも、新しい趣味を持つことにしています。
でも、3年間熱中できた趣味は、その後少しやめたからといって覚えた技術は衰えません。
飛行機は離陸するときに大きな推進力が必要ですが、飛行中はさほどパワーが要らないのと同じです。
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伸び悩んだら他の趣味もやる
他の趣味を始めることで、停滞期にあった趣味に新たなヒントが生まれたりします。
私は陶芸をやりながら、3年周期で油絵を描いたり、バンドを組んだりしているのはそのためです。
それぞれの趣味が互いに刺激し合って、良い効果をもたらしてくれます。
一つのことに永久に熱中するのは難しいです。
ましてや、プロとしてそれで生計を立てているわけではありません。
行き詰ったときの打開策として、.環境を変え、交わる仲間も変えたり、自分の行動パターンを変えることが効果的です。
やっていて楽しくなくなった趣味は、一度止めてみてください。
自分のつくった作品を観てもらう
人前で披露するのは上達への近道です。人間は人から評価されることで、大きく能力を伸ばします。
評価されるための努力もします。ただ自分一人で黙々とやっていても、あまり上達しません。
陶芸を上達させるには、ぜひ他人に自分のつくったうつわを見てもらう機会を作ってください。
例えば、グループ展覧会に出展する目標を設けることで、納得できる作品を仕上げようと努力するのです。
展覧会で他人から評価されると、モチベーションが一気に上がります。
見てもらう場をつくるには
私の場合、最初に披露する場となったのが、市の文化祭への出展でした。
その他にも、フェイスブックやインスタグラムに作品をアップしました。
これは自分のやきものの印象を他人から見聞きできるので、大いに役立ちました。
また、私のつくったうつわを気に入ってくれた方に差し上げたり、フリーマーケットで廉価で販売しています。
私はシャンソンが好きですが、その中の名曲にシャルル・トレネ作詞・作曲の「詩人の魂」という曲があります。
歌をつくった詩人は死んでも、彼がつくった歌はいつまでも歌い継がれるという内容です。
自分がつくったうつわが手元を離れ、どこかの家の食卓で使われ続けていたら嬉しいですね。
「行き詰ったら、他の趣味を持つ」と「自分の作品を発表する」のまとめ
シニアになってから陶芸を始めても、いくらでも上手くなります。
そのためには、3年は熱心に続けてください。そうすれば、うつわをつくるのが簡単で、しかも楽しくなります。
作陶に行き詰ったときは、他の趣味を始め、気分転換するのもひとつの手です。
また、上達への近道として、人前で自分の作品を披露することをおススメします。
人に見てもらうというモチベーションが、一番の原動力になります。
文:小暮貢朗