中国の武漢を震源地とする新型コロナウィルス感染症は、中国春節の海外旅行ラッシュと重なり、またたく間に全世界に拡散しました。
人の行き来が少ない昔だったら、地域の風土病にとどまっていたのかもしれませんが、こんな全世界的な非常事態になると、誰が予測できたでしょうか。
1918年から20年にかけて全世界で猛威を振るったスペイン風邪のように、収束までに数年かかるかもしれません。
外出自粛のいま、おススメの趣味とは?
外出自粛要請がでているからと云って、家で何もせずに過ごしていては、時間がもったいないだけです。
以下、自宅でひとりでもできるオススメの趣味をご紹介します。
こんな不自由なときだからこそ、腰を据えて取り組めることもあるのです。
読書、音楽鑑賞、DVD鑑賞
まずは、定番の読書、音楽鑑賞、DVD鑑賞です。
先日、妻に「『ペスト』って読んだことある?・・・」と聞かれ、学生時代に一時ハマった実存主義の作家・アルベール・カミュを思い出しました。
内容的にはあまり面白くなかったと記憶していますが、『ペスト』、『異邦人』などを読み返すのも悪くないかもしれません。
二十歳のころ読んだのと還暦を過ぎた今、改めて読み返すのでは、読後感がおのずと違うはずです。
本の読み返し、好きだった曲の聴き返し、映画の観返しも、よい機会です。
Amazonプライムビデオの無料映画をテレビ画面で見るために、先日HDMIケーブルを購入しました。
家のルーターからWi-Fi(無線)でノートパソコンに飛ばし、さらにノートパソコンからHDMIケーブル(有線)でテレビに接続しました。
画面の小さいPCでは観なかった映画やドラマを、テレビの大画面で楽しんでいます。
テレビで録画撮りした映画と違い、CMが入らないのがいいですね。
体操、ストレッチ、散歩、ジョギング
家にいる時間が多いときだからこそ、体操、ストレッチ、散歩、ジョギングなどで、カラダはこまめに動かしましょう。
私が週に2回通っていたジムも、2月から閉鎖になってしまいました。
その代わり、朝のウォーキングとジョギングを再開しました。ラジオ体操とストレッチも取り入れています。
家の近くの高台で早朝、朝日を浴びながらの体操はとても気持ちがいいです。
掃除、日曜大工、断捨離
年末の大掃除ほどでなくても、部屋の思い切った片付けをしてみてはいかがでしょう。
私は以前から気になっていた古くなった庭の塀と室外機カバーのペンキの塗り直しをしました。
いつでもできると思っていたので、長い間ほったらかしにしていました。
妻は定期的に衣類などの断捨離をしていますが、こういう機会に思い切った断捨離をするのもわるくありません。
断捨離という言葉をときどき聞きますが、じつは意味をよく理解していなかったので調べてみました。
「断」は、入ってくる不要なものを断つ。
「捨」は、不要なものを捨てる。
「離」は、ものへの執着から離れる、という意味でした。
ものが増えたから捨てるのではなくて、自分にとって本当に必要なものを見つめ直すことが断捨離だそうです。
ごちゃごちゃしたから「捨てる」「片付ける」のではなく、ものへの執着心を減らし、余計なものを増やさない、身軽で快適なライフスタイルを指すようです。
終活はまだ早いですが、断捨離は心掛けるべきです。
ネットサーフィン、ブログ(日記)、オンライン英会話、
これを機に、Facebook、Instagram,、Twitter、LINEなど、SNSを始めてみてはいかがでしょうか。
すでにやっている方は、SNSのテクニックをアップさせ、より高度に使いこなすのも面白いです。
専門書を読まなくても、いまではGoogleやYouTubeで検索すれば、いくらでもやり方を学ぶことができます。
日記代わりにブログを開設するのも一案です。
少し集中して取り組めば、開設はさほど難しくはありません。
オンライン英会話は、教室に通うより値段が安く、意外と上達に役立ちます。
テレワーク(在宅勤務)が増えるご時世、オンライン英会話も一度試してみる価値はありそうです。
昨夜は中学の同窓会メンバーとLINEを通じ、初めてオンライン飲み会をしました。
絵を描く、楽器演奏、茶道・華道・書道などの習い事
私は油絵を描きますが、こんなときには部屋でBGMを聴きながら、絵筆を走らせることをおススメします。
意外と、リッチな気分に浸ることができます。
私の場合、未完成な絵がだいぶ溜まっているので、それらを仕上げる絶好の機会かもしれません。
ギターを弾いたことがある方なら、この機会にYouTubeを観ながらやめたギターを再開することをおススメします。
わたしは3月に予定していたライブハウスでの唄会をコロナで欠席しました。
大阪のライブハウスが感染源になったように、ライブハウスは音を外に漏らさないため、どうしても換気が悪くなります。
4月に予定していた私にとって初めての、デイケアセンターでのミニコンサートも延期になりました。
これを機に、YouTubeをみながら、新しい曲のレパートリーを増やしているところです。
妻はながく茶道をやっていますが、2月からのお茶会はすべて中止になりました。
いまは次の茶事、茶会に向け、自宅で練習に励んでいます。
料理、菓子・パン作り、コーヒー、紅茶の淹れ方
わたしは滅多に台所に立ちませんが、料理好きな方は、料理に挑戦するのもいいかもしれません。
菓子やパン作りを久しぶりにやってみるのもいいでしょう。
若い時はケーキやパンを焼いたけど、いまは焼かなくなった方は多いのではないでしょうか。
私が今考えているのは、コーヒーの淹れ方を学ぶことです。
本格的なドリップコーヒーのいれかたをいつか学ぼうと思いながらも、気持ちにゆとりがなかったためか、自己流の淹れ方を続けてきました。
この際、こだわったコーヒーを飲みたいと思っているいまが、学ぶチャンスかもしれません。
妻が20年ぶりにレアチーズケーキをつくりました。コロナがなかったら食べられなかった懐かしい手作りスウィーツです。
自粛で無くなった、私の2020年春の予定
私の場合、2月末から予定していた行事で中止や延期になったのは、次の通りです。
1、油絵を習いに行っているアトリエ。
2、出展しているグループ絵画展。
3、ライブハウスの定期弾き語りの唄会。
4、デイケアセンターでの初めてのボランティアコンサート。
5、夏の東京オリンピックでの大会ボランティアも、来年に持ち越しになりました。
みなさんも多くの予定がキャンセルになったのではないですか。
いまこそ、新しいことができるチャンスです!
これからは、想定外のことが起こることを覚悟
戦後生まれで、経済成長の恩恵を受け、ぬくぬくと生きてきた私ですが、ここ10年の天変地異には目を覆うものがあります。
生まれてから半世紀の間、経験したことのない災害が次から次へと起こっているというのが実感です。
東日本大震災の大津波、福島第1原発事故に始まり、スーパー台風による暴風雨、洪水、さらにゲリラ豪雨など、地球温暖化が原因と考えざるを得ない大災害が当たり前の時代に入りました。
世界を股にかけた人の大移動が、今回の新型コロナ感染症の原因であることは明らかです。
東京2020がまさか、世界規模のコロナ感染拡散で延期になろうとは、誰も予測できなかった事態です。
今回のコロナ感染ほど、いつ何が起こってもおかしくない、当たり前は当たり前でないことを痛感したことはありません。
「やりたいことは先に延ばさず、今やるべき」ということを、今回改めて肝に銘じました。
こんな時だからこそ、次のステップ(withコロナ、afterコロナ)を考える
新型コロナ感染症がいつ収まるかはわかりませんが、人類が幾多の疫病を乗り越えてきたように、新薬やワクチンが開発され、いつかは収束するでしょう。
最近、広いと思っていた地球が有限で、意外とデリケートであることを意識しました。
国内経済、世界経済がかなり脆いこともわかりました。
新型コロナショックが、テレワークの拡大をはじめ生活様式の大きな転機になることは間違いありません。
わたしたちシニアと言えども、今後の残された人生をどう生きて行くか、社会にどう貢献できるか、真剣に考え、行動すべきです。
「自分さえよければ、他人はどうでもいい」・・・・・それが許される時代は終わりました。
文:小暮貢朗